地域生活支援システムプロジェクト    はつかいち福祉ねっとの柱的取り組みのひとつである“地域生活支援システムプロジェクト”の平成28年度最後の大仕事は、広島県との共催で開催した「地域生活支援システムの構築・整備に係る事例研修会」でした。  講師には、社会福祉法人シンフォニー 村上和子さん(大分市)、社会福祉法人南風荘 勝山憲和さん(宇部市)をお招きし、「地域生活支援拠点等整備推進モデル事業(厚生労働省)」の取り組みについてご講演いただきました。当日は、県市町等職員、はつかいち福祉ねっと関係者あわせて100人を超える方にご参加いただき、会場となった「廿日市市民ホール(ゆめタウン廿日市)」は超満員となりました。参加されたみなさんは、積極的に講師に質問をされたり、色々な地域の方と情報交換をされたりと、それぞれの地域で真剣に取り組もうとされている姿がうかがえました。  本市でもプロジェクトのみなさんと一緒に「安心して暮らし続けることのできる廿日市市」をめざして取り組んでいきたいと思います。 全体会  2月17日(金)に、平成28年度2回目のはつかいち福祉ねっと全体会を開催し、総勢110名の方にご参加いただきました。   【プログラム】 ・ステージ発表(音楽ユニット げんきなこ) ・きらりあ活動報告 ・はつかいち福祉ねっと部会報告 (訪問介護事業所連絡会、長期入院解消プロジェクト、 地域生活支援システムプロジェクト) ・情報提供コーナー ・事業所紹介(放課後等デイサービス「KANAL廿日市」) ・研修「みんなしあわせ〜つばさという“場”から地域福祉の根っこを探す〜」 講師:自立支援センターつばさ 能島 裕子さん ・第3次廿日市市障がい者計画・第4期廿日市市障がい福祉計画推進の取り組み報告  ご夫婦で結成されている「音楽ユニット げんきなこ」さんによるステージ発表では、温かいオリジナル曲を披露してくださり、参加された方からは「感動しました」「涙が出ました」「元気をもらいました」などの感想をいただきました。  はつかいち福祉ねっと部会報告では、3部会(プロジェクト)の報告があり、年間を通して行われているさまざまな取り組みや進捗状況などについて、みんなで共有することができました。  研修では、利用者、保護者、ボランティアのひとりひとりが役割をもち、地域の中で「おたがいさま」という関係性が自然に広がっている「自立支援センターつばさ」の取り組みについてお話しいただき、「人と人とのつながりについて考えさせられました」「制度やサービスだけでは補完できない人の支援ができていて素敵だなと思いました」などの感想をいただきました。   知的障がい部会  2月8日(水)に「障害者支援施設原」へ見学に行きました。豊かな自然と瀬戸内海が一望できる環境の中、多様な事業(グループホーム、就労継続支援A型・B型、生活介護)を展開されていました。見学に伺った日は、生活介護の方たちのスポーツレクの活動日とのことで、フライングディスクや卓球、ボウリング等で楽しく活動されていました。また、職員さんから支援内容や今後の展開について説明をしていただきました。参加されたみなさんからは、「とても参考になった」「今後も取り組み内容などを共有したい」などの感想をいただきました。  2月28日(火)に開催された廿日市市手をつなぐ育成会主催研修「障害のある子どもと活きるために…〜自分らしく生きる・子どもの持つ可能性〜」に知的障がい部会も共催という形で参加させていただきました(※こども部会の記事参照)。  3月8(水)日の定例会では、廿日市市社会福祉協議会の職員さんにお越しいただき「廿日市市はいかいSOSネットワーク」について事前登録の手順や情報ネットワーク、個人情報の取扱い方、近年の対応事例等をお話しいただきました。このようなシステムの活用や地域との関わりが、本人や家族にとって安心した生活につながることを学びました。 精神障がい部会   精神障がい部会では、2つの講演会を市と共催しました。  2月11日(土)に開催した「高次脳機能障害ってどんなこと?」では、言語聴覚士の本多 留美さんを講師にお迎えしご講演いただきました。講演の後半では、当事者と家族の方も登壇され、生活していく上で苦労したことや課題などに対して、支援者と一緒にどのように取り組まれてきたか実例を交えながら分かりやすくお話しいただきました。  3月17日(金)に開催した「障がいがあっても 元気でいられる!!」では、就労支援センターFLaT(就労移行支援事業所)の職員でもあり当事者でもある大江 博さんにご講演いただきました。講演では、大江さんご自身の体験を織り交ぜながら、“働くこと”、“元気でいられること”について分かりやすくお話しいただきました。作業所の利用者も多く聴きに来られていて、質疑応答では身近な生活での困りごとから将来のことまで多くの質問があり、大江さんには一つ一つ丁寧に答えていただき、充実した講演会となりました。 こども部会  2月28日(火)に開催された廿日市市手をつなぐ育成会主催の研修「障害のある子どもと活きるために…〜自分らしく生きる・子どもの持つ可能性〜」に、知的障がい部会とともに、こども部会も共催という形で企画段階から参加させていただき、司会という大役を担いました。当日の参加者は約120名で、こども部会からも多くの参加がありました。  午前の明星大学 吉川かおり先生の講演では、保護者や支援者等、それぞれの立場での子どもへの関わり方や大切な視点等について、事例を交えながら分かりやすくお話しいただきました。ご自身がきょうだいの立場でもあり、家族支援の視点でのお話もありました。午後のグループトーキングでは、各グループで共有した悩みや思いなどを発表後、吉川先生からアドバイスをいただき、とても充実した研修でした。   特別支援学校卒業生ワーキング  3月14日(火)に今年度4回目のワーキングを開催し、今年度の振り返りや廿日市特別支援学校卒業生の進路の共有、今後の課題・方向性についての意見交換などを行いました。障害福祉課から情報提供があった国の資料(「障害者の就労支援の推進等について」)の内容に関して、今後動きがあれば、ワーキングでも情報共有や検討をしていければと思います。 訪問介護事業所連絡会  利用者にとってもヘルパーにとっても負担の少ない介護技術を学ぶ研修を5年前から続けています。今年は、2月12日(日)にあいプラザ多目的ホールで「介護技術向上研修」(講師:香川寛さん(NPO法人リハケアリングネットワーク))を開催しました。約40名のヘルパーが参加をし、立ち座りの介助方法、オムツ交換の方法、福祉用具リフトを使っての移乗方法、ポジショニングの方法などを実際にやってみながら学びました。研修を受けたヘルパーさんからは「クッションの当て方など目からウロコの状態でした。」「リフトを体験してみて、思ったよりも負担がなくてとても楽でした。利用者さんが負担なく気持ちよくできるのがいいと思いました。」などの感想が寄せられ、現場で活かせる内容の研修でした。 相談支援部会  3月16日(木)、昨年度に続き、講師に森木聡人さん(広島県相談支援アドバイザー・障害福祉サービス事業所Bee‐Works施設長)をお招きし、「障がい福祉関係者基礎力アップ研修」を開催しました。  今回の研修テーマは、「私たちが憧れた福祉のお仕事」。相談支援専門員、サービス管理責任者、児童発達支援管理責任者等31名の方が参加し、福祉に携わる者としての原点等を再確認しました。  参加された方からは、「年に1度は、今日のような内容を復習する事も大切だと思う。忘れかけていた所を思い出させてもらった。また頑張ろうと思えた。」「事業所の実態、福祉の環境の現状を詳しく教えていただいた。今後の利用者へのケアを見つめ直す良い機会になりました。」等の感想があり、これからもこうしたスキルアップ研修の機会を継続していくことの大切さを感じました。 障がい別会議リレーずいそう 「虹の会」は障がいをもつ子どもたちが地域の子どもたちや人々とふれあい、生き生きと豊かに生活できるように、社会福祉協議会や地域のボランティアさんの方々の協力を頂きながら様々な取り組みをしている団体です。 現在、第2土曜日に親子で約20名で活動しています。ドッグセラピー、人形劇、音楽会、調理、社会体験活動等をしています。 年齢とともに落ち着いてきて思い思いに活動を楽しんでいます。以前は、高校生や大学生の若いボランティアさんが多かったですが、最近はボランティアさん不足で困っています。活動に興味のある方、手伝って下さる方がいましたら、ご連絡ください。 メンバーの成長と共に課題も変化して来ました。学齢時期には、虹の会が発起し中心となって成果を出し、実現出来た、放課後、長期休暇中の活動の場があります。成人してからの課題も多く、作業所やディサービスが終了後の、余暇活動の過ごし方、活動の場がない事、ショートスティ先の不足などがあります。それから、生活の場として、自立してく日に向けた、グループホームの普及は大変急がれます。 事業所リレーずいそう この度『こどもひろばうぃず』の浅野様よりバトンをいただきました。私『放課後等デイサービスPIECE宮園』の管理者をしております有田昌平(ありたしょうへい)と申します。僭越ながらこの度のずいそうを担当させていただくことになりました。簡単ではございますが弊社の放課後等デイサービスの特色を紹介させていただきます。  まずPIECEグループの目指す理念は『自分らしく生きぬく〜一人でできることを増やす〜』と『自立と自律』の2つを挙げ、療育内容や年齢に応じて各事業所で取り組んでおります。 PIECEグループの療育内容 事業所名 @ 四季が丘 A 宮園・古市 B ぐるっぽ C 五日市 対象年齢 小〜中 小〜中 小〜中 中〜高 療育内容 視機能訓練 体幹トレーニング ブレインジム 個別学習支援 個別SST 視覚認知練習 小集団SST 個別SST 個別学習支援 小集団SST 活動形態 平日:小集団 土曜:個別 平日:個別 土曜:小集団 平日:小集団 土曜:小集団 学習:個別 SST:小集団    社会で自立するために@身体を上手に使えるようになる→A生活で必要な学習力をつける→B社会性を身につける→C自律する力をつける、といった順に取り組んでいます。  各事業所での特色を生かし、小学生から高校生までで自己肯定感や自己有能感を高めて、自信を持って行動し自立と自律ができるよう、よりよい療育をしていきたいと思っております。今後とも日々精進してまいりますのでどうぞよろしくお願い致します。