はつかいち福祉ねっと通信No.36 全体会 ●開催日 7月8日(金曜日) 内容 研修 講師:又村 あおいさん 「障害者差別解消法について〜法律の概要の活用とポイント〜」 「地域生活支援拠点とは?〜その背景と整備に向けたポイント〜」 ステージ発表「音楽ボランティア さといもの会」、事業所・団体紹介 はつかいち福祉ねっと各部会・ワーキングの取り組みについて ●開催日 2月17日(金曜日) 内容 きらりあ活動報告 はつかいち福祉ねと部会報告 ステージ発表「音楽ユニット げんきなこ」、事業所・団体紹介 研修 講師:自立支援センターつばさ 能島 裕子さん 「みんなしあわせ〜つばさという“場”から地域福祉の根っこを探す〜」 第3次廿日市市障がい者計画・第4期廿日市市障がい福祉計画推進の取り組み報告  7月の全体会では、講師に又村あおいさん(内閣府アドバイザー・全国手をつなぐ育成会連合会政策センター委員・機関誌「手をつなぐ」編集委員)をお迎えし、障害者差別解消法と地域生活支援拠点に関する研修を行いました。どちらの内容もわかりやすく具体的なお話しで、今後の廿日市市での取組のヒントをいただくことができました。昼休憩中に行った事業所製品の販売・展示は、前年度に続き、好評でした。  2月の全体会では、講師に自立支援センターつばさの能島さんをお招きし、「みんなしあわせ〜つばさという“場”から地域福祉の根っこを探す〜」と題した研修を行いました。出席された方からは「人と人とのつながりについて考えさせられました」「制度やサービスだけでは補完できない人の支援ができていて素敵だなと思いました」などの感想をいただきました。  「音楽ボランティア さといもの会」さん(7月)、「音楽ユニット げんきなこ」さん(2月)のステージ発表では会場が温かい雰囲気に包まれました。  はつかいち福祉ねっと専門部会(障がい別会議・課題別会議)で年間を通して行われているさまざまな取組や第3次廿日市市障がい者計画・第4期廿日市市障がい福祉計画(以下「計画」という。)の進捗状況などについてもみんなで共有することができました。 部会代表者会議  当初年5回の会議を予定していましたが、計画推進会議との関係で年4回(5月19日、6月19日、11月17日、2月9日)の会議開催となりました。  まずは、5月に「はつかいち福祉ねっと代表」を選出。これは、「障がい別会議で持ち回り」というルールになっていますので、スムーズに身体障がい部会(秋保和徳さん)と決定。5月、6月にかけては、はつかいち福祉ねっと全体の1年間のスケジュールを確認し、7月全体会に向けて、各部会の取組計画を作成。その後は、各部会の取組を進めながら、PDCAサイクルでの計画推進のために意見交換をしたり、それをまた部会代表者会議に持ち寄ったりetc…と大忙しです。そして、ラストスパートで2月全体会の内容を検討し、1年間取り組んだ成果をまとめ、7月全体会と同様、100人をこえる参加者のみなさんの前で発表して、1年が終了。大忙しの部会代表者会議ですが、色々な情報を共有し、意見交換をすることで、横のつながりも深まり、参加者からは「部会代表者会議は、とても楽しい!」との声が出る場面も。前向きなみなさんによって支えられている部会代表者会議です。 計画推進会議  計画推進会議では、「計画」をPDCAサイクルで推進していくために年に2回の会議を開催しました。  9月の会議では、市から「計画」について進捗状況を説明してもらいました。その後、「計画」について障害福祉課や関係各課から回答があったシートを基に各部会で話し合いを行い、それぞれの地域課題や取組などについて追記していく作業を行いました。資料として配られたシートの枚数が多く、一つ一つ確認していく作業は大変でしたが、“市が取組んでいること”、“自分たちの部会で取組んでいること”、“地域で課題になっていること”などのシートへの書き込み、整理などをがんばりました。  2回目の会議は当初12月に予定していましたが、事務局側の準備不足で延期となり1月の開催となりました。この会議では、各部会で話し合われた地域課題(「ヘルパー不足」「緊急時に対する不安」など)が出されました。市からは「第3次障がい者計画の進捗状況」の主だったポイントと「第4期廿日市市障がい福祉計画」の実績と点検・評価について報告がありました。参加された方からは、「地域移行については、精神障がい者だけの課題ではなく、身体障がい者にについても一緒に考えていってもらいたい」等の声が出され、活発な意見交換となりました。  引き続き、多くの人たちと「計画」の進捗状況を確認しながら、意見交換ができる場になるよう取り組みを進めていきます。 身体障がい部会  新しくなった「JR廿日市駅」へまち点検に行きました。音声案内、点字ブロック、多機能トイレ等、廿日市市の施設整備課の方と部会メンバーで意見交換を重ねた成果が各所にみられ、大変うれしく思いました。また、「大野東市民センターの新設」に向けての意見交換も行ないました。  おりづる出前教室は、広島ひかり園で開催し、スポーツ吹き矢やディスゲッター、スカットボールといったレクリエーションスポーツに奮闘しました。  防災関連では、あいプラザの消防訓練に他の障がい別会議のみなさんといっしょに参加し、スロープを使っての避難や水消火器を使用しての消火活動、煙幕等を体験しました。  ゆめタウン廿日市での“障害者週間”イベントは、企画段階から参加し、イベント当日には、手話教室や啓発チラシの配布、作品展示等を行ないました。 知的障がい部会  「おりづる出前教室」「事業所見学(いしうちの森、障害者支援施設原)」「あいプラザ消防訓練」「地域生活支援拠点に関する情報共有・学習」「就労に関する学習」「事業所、家族に分かれての情報交換」に取り組みました。  あいプラザ消防訓練(防災プロジェクト企画)には、初めて、事業所の利用者のみなさんにも参加していただき、「スロープでの避難、煙幕・消火器体験が勉強になりました。」等の感想をいただきました。おりづる出前教室(ゆるゆるビクス)では、ゲームやストレッチ、音楽に合わせた体操など身体を動かすことを楽しみました。消防訓練とおりづる出前教室は事業所の利用者さん同士の交流の場になりました。また、各情報や課題の共有、学習等を行い、今年度も活発に意見を出し合いながら、取り組みをすすめました。 精神障がい部会  おりづる出前教室は、大野地域で開催し、ビーンボーリングなどのレクリエーションスポーツを楽しみました。  恒例になった交流企画では、当事者と一緒に企画会議を実施し、内容などを検討しました。今回は、尾道観光ということで大型バスを借りてボランティアを含め約80名の参加で、バスの中でのクイズ大会や商店街の散策、千光寺観光などで楽しい1日を過ごすことができました。  地域生活支援システムについても、当事者の方たちと学習会を開催し、日頃不安に感じていることなど様々テーマでグループワークを実施し意見交換を行いました。 こども部会  前年度に引き続き、おりづる出前教室と夏休み工作教室(友和の里と共催)、地域とのつながりづくりアンケートを行いました。夏休み工作教室では、「すのこで棚づくり」と「クラフトバンドでかごづくり」をしました。難しい工程もありましたが、楽しみながら最後まであきらめずに作品を完成させることができました。  初めて開催したスポーツ吹矢づくり&体験では、My吹矢をつくった後、個人戦、チーム戦を行いました。初めての経験の子どもたちがほとんどでしたが、みんな少しずつ上達し、とても好評に終わりました。  そして、部会で検討を重ねてきた「“障害福祉サービス”等のべんり帖〜こどもバージョン〜」が完成し、配布をスタートさせました。  映画「ちづる」上映&茶話会では、きょうだいの立場で制作された映画から、きょうだいが抱きやすい葛藤や不安等を垣間見ることができ、きょうだい支援の大切さをあらためて感じました。  廿日市市手をつなぐ育成会主催の研修「障害のある子どもと活きるために…」には共催という形で企画段階から参加させていただきました。  例年の取組に加え、初めての取組も行い、盛りだくさんの1年でした。   わかりやすい情報部会  プロジェクト(会議)は、年1回の開催にとどまってしまいましたが、適宜、事業所一覧の更新、福祉サービスガイドブック改定、ホームページ等を活用した情報発信方法の検討を行いました。  事業所一覧は、例年通り、7月・2月の全体会に合わせて内容の更新を行いました。年4回発行している「はつかいち福祉ねっと通信」は、福祉ねっと関係者以外にも、はつかいち福祉ねっとの活動を知っていただけるよう、廿日市市内の市民センター、保育園等への配布を継続しました。ホームページについては、大幅にリニューアルを行い、それぞれの部会の活動、研修情報などをタイムリーにアップしたものの、年度末に不具合が発生し、しばらくの間休止状態となってしまい、ご迷惑をおかけしてしまいました。現在は復旧していますので、ぜひ、閲覧ください。 福祉就労ワーキング  隔月の会議で各事業所の情報共有を行いながら取り組みをすすめました。  前年度に引き続き“障害者週間”イベントに向けて話し合いを行い、当日は事業所製品の販売と各事業所の紹介をパネル展示しました。  デザインや記載方法等を話し合い、事業所製品カタログの更新作業を行いました。試作中のカタログを使って実際に商品の説明を行い、注文をいただきました。  これまで取り組んできたプロジェクト(商工はつかいちの封入作業、市役所から依頼されたアンケートのデータ入力、市役所ロビーでの常設販売、全体会で物品の販売など)を継続して行いました。 特別支援学校卒業生ワーキング  年4回のワーキングを開催しました。夏休みのワーキングでは、前半に廿日市市在住の生徒が在籍している市外特別支援学校にも参加していただき、各事業所の次年度受け入れ予定などの情報共有を行い、後半に廿日市特別支援学校と関係する事業所・機関で進路調整を行いました。 発達支援部会  初の試みである「障がい児支援関係事業所連絡会」を開催しました。行政報告では制度の変更点や事業内容に関する留意点等を共有しました。研修では特別支援教育士の橘恵さんを講師にお招きし、「将来を見据えた放課後・長期休暇の支援について」というテーマで放課後等デイサービスの基本的役割や一人ひとりの発達状況等に合わせた支援の大切さ等について実状を踏まえ、分かりやすくお話しいただきました。障がい児支援関係事業所連絡会の今後の定期開催についての確認もしました。  また、乳幼児健診を中心にポジティブライフガイドの配布を継続させました。 長期入院解消プロジェクト  長期入院の解消や地域移行に関する会議と茶話会(2回)を開催しました。  5月の茶話会は友和病院で開催し、約30人の入院されている人が参加されました。退院した後の生活についてイメージを持ってもらうために、現在グループホームで生活されている人から「地域での生活について〜グループホームでの1日の生活〜」をお話していただいた後、グループワークを行いました。グループワークではピアサポーターの方にも入ってもらい、“退院する事での不安”や“グループホームでどんな生活をしているの?”など色々な事について意見交換を行い、「自分も退院して、グループホームで生活してみたいな」という感想がだされた一方、「食事やお金の管理が大変そう」「自分にはまだまだ難しそう」などもありました。  9月の茶話会は串戸心療クリニックのフリースペースにて開催しました。グループホームから民間の借家に生活の拠点を移され、就労継続支援B型を利用しながら地域生活をされている人のお話を伺いました。その後、参加されていた当事者のみなさんと今の生活についてディスカッションを行いました。 余暇活動支援ワーキング  4回目となる「みやじま丸deクルージング(6月3日(金)):協力 JR西日本宮島フェリー」は、初の1日コースにチャレンジ。呉に向けた航海&上陸ということで、「大和ミュージアム観覧コース」「自由行動コース」という2コースを企画しました。総勢180人のクルージングは、大成功でした。  「第3回カローリング交流会(1月21日(土))」は、サンチェリーメインアリーナを会場に開催しました。当日は、16チーム約60人の選手のみなさん(前日の積雪の影響で、残念ながら4チームが欠場)が熱のこもったゲームを展開し、どのレーンでも最後には勝ち負けに関係なく、お互いをたたえ合う清々しい光景が広がっていました。当日の運営にご協力いただいたスポーツ推進委員のみなさん、ボランティアのみなさん、そして、協賛いただいた(株)やまだ屋さん、サントリー(株)さんには心よりの感謝を申し上げたいと思います。  そして、当初予定していた「障がい者スポーツ体験会」は、「障がい者スポーツ備品の認知度も上がってきた」ということで、文化活動の場づくりと警察との連携という一石二鳥の企画「みんなの交通安全教室&広島県警察音楽隊」に衣替え。本番当日の2月25日(土)(会場:さくらぴあ大ホール)は、約300人の方に来場いただき大盛況でした。交通安全教室、広島県警察音楽隊演奏ともに「とても良かった」という声をたくさんいただきました。  今後も、みなさんに楽しんでいただける企画を検討していきたいと思います。 訪問介護事業所連絡会  ヘルパーのスキルアップのため、いろいろな研修を企画しました。救命救急講習を開催し、廿日市消防署の方から心肺蘇生やAED使用方法、異物除去法など業務中のいざという時あわてず活用できるような救命方法を中心に指導を受けました。  講演会「障害児を持つ保護者の気持ちを理解するために」(講師:竹内吉和先生 竹内発達支援Co.)を精神障がい部会、市と合同開催し、多くの方に聴講いただきました。  広島県地域医療介護総合確保事業を活用し、「介護技術向上研修」(講師:NPO法人リハケアリングネットワーク)を開催しました。介護実技や福祉用具の利用方法など体験しながら理解を深めることができました。  「移動支援事業や日常生活用具など制度について知りたい!」という声から、定例会を活用し、制度に関する学習も行ないました。 防災プロジェクト  はつかいち福祉ねっととしては、2回目の参加となるあいプラザの消防訓練に取り組みました。1回目は各障がい別会議に出席されている人で参加をしましたが、2回目は、福祉事業所を利用している障がいのある人20名を含む総勢50名で参加しました。  訓練については、あいプラザの各部屋で待機して、火災発生後それぞれ避難誘導班の指示に従い、避難用スロープや通常の階段などを利用して避難しました。また、今回は消防活動車にも来てもらい、てんぷら油の火災や煙体験などもできました。 地域生活支援システムプロジェクト 表紙でもご紹介したように、プロジェクト始動前の全体会(7月8日(金))では、又村あおいさんを講師にお迎えした研修会(演題「地域生活支援拠点とは?〜その背景と整備に向けたポイント〜」)を開催し、そのイメージの共有化をおこないました。  そして、21人のメンバーによるプロジェクトは9月26日(木)からスタート。毎回のプロジェクトでは、「地域生活支援システム」の青写真づくりのために、各種情報共有(「厚生労働省平成27年度地域生活支援拠点等整備推進モデル事業」「安心して廿日市市で暮らし続けるために必要なこと(各障がい別会議)」「障がいのある本人の声(精神障がい部会)」「夜間・休日等における緊急時の受け入れ・対応アンケート」等)を行いました。  3月9日(木)には、県との共催という形で、市町職員のみなさん等を対象にした講演会を開催し、約100人の方にご参加いただきました。講師には、国のモデル事業に取り組まれた、社会福祉法人シンフォニー村上和子さん(大分市)、社会福祉法人南風荘 勝山憲和さん(宇部市)をお招きすることができました。  プロジェクトとしての「青写真」はほぼ固まりました。今後は、市内の事業者のみなさんとの調整作業がスタートします。 相談支援部会  制度や新着情報の共有、業務の中で感じた疑問の整理や新しい事業所の紹介など、相談支援専門員の業務にすぐに役立つ内容を意識し、毎月定例会を開催してきました。学習・グループワークのコーナーでは、市の関係各課や社会福祉協議会の方を講師に、「避難行動要支援者避難支援制度」や「生活困窮者自立支援制度」、「福祉サービス利用援助事業かけはし」などの制度や、「はつかいち生活支援センター」「廿日市市要保護児童及びDV対策地域協議会」「家庭児童相談室」などの機関について学習したり、「提出様式記入方法」や「地域支援システムの中で相談支援専門員にできること」「他事業所に聞いてみたいこと」などをテーマにグループワークを行ないました。  その他、多職種他機関との連携をはかることを目的に、サービス管理責任者と相談支援専門員合同研修会「障がい福祉関係者基礎力アップ研修〜広島県相談支援アドバイザー派遣事業〜」(講師:森木聡人さん 広島県相談支援アドバイザー・障害福祉サービス事業所Bee‐Works施設長)を開催しました。  今後も、相談支援専門員さんの「知りたいこと」を中心に、定例会、研修会を継続していきます。 権利擁護部会  障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(障害者差別解消法)の理解を目的に、「障害者差別解消法ってなに?〜法律の概要と活用のポイント〜」(講師:又村あおいさん)、虐待や権利擁護の理解を目的に、「障害のある人の権利擁護と虐待対応について」(特定非営利活動法人地域の絆 代表理事 中島康晴さん)の2つの研修会を開催しました。   “障害者週間”ワーキング  12月3日(土)にゆめタウン廿日市にて“障害者週間”啓発イベントを開催しました。廿日市市障害者福祉協会が行う“障害者週間”の啓発活動との合同開催ということで、多くの方と一緒に取り組みました。3階の紀伊国屋書店前では事業所の製品販売、手話の体験教室を行い、2階の市民ホールでは事業所紹介のパネル展示、製品や作品の展示、障害者権利条約の絵本のスライド上映、バルーンアート、喫茶コーナーを行いました。  (株)藤い屋さんとカルビー(株)さんからの協賛品をいただき、手話の体験をされた方や市民ホールに来られた方には、お渡ししました。  障がい別会議、福祉就労ワーキング、ボランティアのみなさんなど、多くの方の協力で無事終えることができました。