2020年度ニッセイ財団 高齢社会助成―共に生きる地域コミュニティづくり― 地域福祉チャレンジ活動助成 −人生100年時代の社会システム・持続可能な地域づくりへのチャレンジ− 募集要項 高齢社会助成の趣旨 超高齢・人口減少社会を活力あふれる社会へ ご高承のとおり、国民の生活水準の向上、医療体制の整備、医療技術の進歩、健康増進などにより、平均寿命は世界のトップクラスの水準となり、世界のどの国も経験したことのない超高齢社会を迎えています。 また、少子化に伴う人口減少と、75 歳以上高齢者の急増による人口構造の不安定化、加えて長引く経済的停滞は深刻な社会保障財源の窮迫を招来しています。 さらには地域社会や、従来の家族形態が変容し、まさに「単身生活者時代」ともいえる状況にあり、家族や地域の人々がお互いを支え合う力は脆弱になっています。 このように複雑で困難な社会状況の中で迎える「人生 100 年時代」を活力あふれる社会にするためには、自助・互助・共助・公助が一体となって人々を支え合う社会の構築が喫緊の課題であります。 この課題の解決に資するために活動、研究に対して助成を行います。 T.地域福祉チャレンジ活動助成の趣旨 従来、本財団は「先駆的事業助成」と銘打って、認知症高齢者へのサービス開発と支援づくり、在宅福祉サービスの開発・整備等地域包括ケアシステム実現に向けて時代に先駆けた介護・福祉事業への助成を行ってまいりました。これらの助成事業の一部は介護保険制度を中心とする高齢者福祉制度に反映され、多様な事業主体が参入した様々な取り組みが広く展開されてきました。詳しくは本財団の助成事業をまとめた「地域包括ケアの実践と展望」(中央法規 2014 年 12 月)を参照ください。 このような状況を踏まえ、本財団では2013年度より、助成の視点を「先駆的事業」から「チャレンジ活動」へと変更いたしました。 そして、今、「人生 100 年時代の社会システム・持続可能な地域づくり」へ向けて何よりも求められていることは、地域包括ケアシステム(地域での継続的自立生活を支える)の推進、さらには地域の全ての人々が、一人ひとりの暮らしと生きがいを、ともに創り、高め合う社会の構築です。 ついては、地域包括ケアシステムの展開、そして深化(高齢者を中心に全世代支援・交流を志向)につながる活動へチャレンジするための助成を行います。 U. 地域福祉チャレンジ活動助成のテーマ 地域包括ケアシステムの展開、そして深化につながる次の5つのテーマのいずれかに該当する活動です。 1.福祉施設や福祉・介護・保健・リハビリテーション専門職と地域住民の協働によるインフォーマルなサービスづくりへ向けてのチャレンジ活動 2.認知症(若年性認知症を含む)の人、家族と地域住民がともに行う安心、安全に暮らせる地域づくりへ向けてのチャレンジ活動(本財団恒久分野) 3.人生の看取りまで含む生活支援*につながる実践へ向けてのチャレンジ活動 *日常生活支援、身元保証、死後対応等 4.高齢単身者、家族介護者を含めた複合的な生活課題に対する(家族への)支援につながる実践へ向けてのチャレンジ活動 5.高齢者、障がい者、子ども等全世代交流型の活動・就労の機会提供、社会参加づくりへ向けてのチャレンジ活動 〇チャレンジとは新規の活動または現在実践している活動の新たなステージへの 展開です。 V.地域福祉チャレンジ活動助成の概要 1.助成対象団体 次の2つの要件を満たしている団体(法人格の有無は問いません) 活動実績のある @助成テーマにチャレンジする意欲がある団体 A他の団体・機関、住民組織等と協働で活動する団体(活動の運営組織の構成員に申請団体以外のメンバーが参加していること。) 過去10年以内に本財団の「高齢社会先駆的事業助成」、「地域福祉チャレンジ活動助成」の助成実績がある団体は対象外とします。 2.助成期間と助成金額 2年間、最大400万(1年最大200万) 3.アドバイザー制度 原則として本財団選考委員をアドバイザーとして、連携いただくこととなります。 4.報告義務 助成開始時に本財団と覚書を締結し、これに基づき半年毎に活動の経過報告、収支報告、中間時に会計報告、助成期間終了後に活動の結果報告,会計報告をしていただきます。 5.助成活動の社会還元 助成期間終了後、本財団が開催するシンポジウムで助成対象となった活動の実践報告を行っていただきます。 また「財団ホームページ」にも実践報告を掲載し、社会還元に努めていきます。 W. 2020年度募集の概要 募集対象団体 助成テーマにチャレンジする意欲があり、かつ他の団体等と協働で活動する活動実績のある団体。法人格の有無は問わない 助成内容 活動の円滑な推進に資する費目 助成期間 2020年10月より2年間 1団体の助成金額 最大400万(1年最大200万) 助成予定団体数 4団体程度 申請書 地域福祉チャレンジ活動助成申請書 応募締切 2020年5月31日(日)(当日消印有効) 助成の決定 本財団選考委員会にて選考の上、9月の理事会で決定 (注) 助成開始年度が2010年度以降となる本財団の「高齢社会先駆的事業助成」、「地域福祉チャレンジ活動助成」の助成先団体は対象外とします。 X.助成金の使途 活動を円滑に推進するための助成金です。 〇助成金の使途は、「地域福祉チャレンジ活動助成金費目一覧」(表 1)の通りと します。 Y. 選考について 申請書により、本財団の選考委員会において、 〇活動実績 ・活動実績は良好か 〇ニーズ把握及び実践の意義 ・活動地域の生活課題を把握しているか ・実践の意義があるか 〇実効性 ・活動計画、資金計画が妥当であり、他の団体、行政、住民組織等との連携がとれた体制か 〇モデル性 ・地域包括ケアシステムの構築につながるか、他の地域のモデルとなることができるか 〇発展及び波及の可能性 ・更なる発展が期待できるか から、総合的に選考を行い、2020年9月上旬の理事会で最終決定の予定です。 (1)「採」・「否」の結果は、申請者全員に文書で通知します。 (2)「採」・「否」の理由に関しては、お問い合わせには応じかねますので、予めご了承ください。 なお、選考の結果、より充実した活動成果を挙げるために、活動方法の変更、活動メンバーの補強などを助成の条件とすることがあります。 [2019年度地域福祉チャレンジ活動助成の選考委員長講評の抜粋] 2019 年度は 30 団体の応募がありました。応募団体の形態でみますとNPO法人が11団体と約4割を占める一方、地域福祉の中核機関である社会福祉協議会や社会福祉法人からの申請が低調であったこと、当助成の趣旨に合わない申請が多く見受けられたことは残念でした。 選考では、各申請について“地域課題を把握しているか”“活動・資金計画、体制から実行性があるか”“地域包括ケアシステムの構築につながるか”等から総合的に判断した結果、 ○高齢者個々の幸福追求権が尊重され、生涯、自己実現を果たすことのできる社会の実現を 目指し、高齢者の見守りから財産管理、相続までの契約マニュアル普及等に向け、「地域おたすけ隊」の組織化による活動者の養成、終活プランの作成支援、ホームロイヤー契約への展開に取り組むNPO法人 ○地域の高齢者の孤食を支えていくために、障がい者が調理や給仕の一部を担う地域食堂を運営するなかで、孤食の減少やコミュニティづくり、空き家対策に加え、社会課題の一つである企業の障がい者雇用の課題解決に取り組む NPO 法人 の2団体を採択しました。 今、まさに地域のニーズに対応した新たな福祉サービス・活動が求められています。2020年度は、当助成の趣旨に合った応募、さらに、サービスの担い手となる社会福祉協議会、社会福祉法人、NPO 法人等からの積極的な応募、を期待しています。 Z. 応募手続 本財団所定の申請書に記入押印し、作成した申請書の原本1部(片面印刷)にコピー2部(両面印刷)を添付して下記の本財団宛お送りください。 申請書は、 ○本財団ホームページよりダウンロードください。 URL:http://www.nihonseimei-zaidan.or.jp ○郵送による請求の場合は、本財団事務局へ送料140円切手を同封して請求ください。 ●申請書は日本語で記入ください。 ●記載紙面の追加、規格外の紙面の使用、指定の資料以外の添付は選考対象外となります。 ●記入漏れ、印洩れは選考対象外となります。 ●第三者(活動の運営組織に属さない人)の推薦が必要となります。推薦がない場合、選考対象外となります。 ●建物、土地(農地も含む)の賃貸、無償貸与を伴う活動については、当該の建物、土地(農地も含む)が使用できる裏付けの資料(契約書、見積書、使用許可書等)の写しを申請書に添付してください。未添付の場合は、選考対象外となります。 ●法人格有の場合、定款、役員名簿、直近の決算書、事業報告書を参考資料として1部申請書原本とともにご提出ください。 ●申請書コピーは必ず両面コピーで(1ページ目の裏が2ページとなるように)作成願います。 ●申請書は原本、コピーとも左上部ホッチキス止めとしてください。 ●申請書は受付後、受領はがきを送付いたします。 ●ご提出いただいた申請書等は返却いたしません。 [. お問合せ先(申請書の送付先) 〒541-0042 大阪市中央区今橋 3-1-7 日本生命今橋ビル 4F ニッセイ財団 高齢社会助成 事務局 TEL06-6204-4013 FAX06-6204-0120 ホームページhttp://www.nihonseimei-zaidan.or.jp 申請書記載等の個人情報については助成選考時に使用します。また助成決定分については、 助成結果の公表時に使用します。 地域福祉チャレンジ活動助成金費目一覧 (1)調査・研修費[調査、ワークショップ、研修を行うための経費] 調査作業者謝金 調査等の作業従事(補助)者に対する謝金、旅費、交通費(注@AB) 印刷・複写費 調査票、打ち合わせ資料、報告書の印刷費・複写費 調査委託費 データ集計等を外部に委託する場合の経費(調査の一括外注は不可) 会場借用料 研修会場として借用する場合の不動産借用費 講師謝金 研修講師への謝金、旅費、交通費(注@AB) 調査研修雑費 調査・研修に関わる通信・消耗品費(注D)、弁当代、調査対象者贈答品 費など (2)会議費[運営委員会等の会議経費] 会場借用料 会議会場として借用する場合の不動産借用費 委員の報償費 外部委員の日当、旅費、交通費((注@AB) 印刷・複写費 資料・報告書の印刷費・複写費 会議雑費 会議の際の茶菓子、弁当代、通信費、消耗品費(注D)など (3)物品費[活動に直接必要な機器、備品、不動産の購入経費](助成申請額の40%を上限) 機器・備品費 活動に関する機器・備品(注C)の購入費 機器のリース料、 活動に関する機器・備品(注C)の賃借料 建物、土地(農地も 建物の家賃、土地(農地も含む)の賃借料含む)の賃借料 (4)活動・運営費[活動を行うための経費] スタッフの交通費、ガソリン代、活動で使用する材料、消耗品(注D)、通信費、活動に関わるパートやアルバイト等の費用(注@) (5)雑経費 研究集会参加費、写真、各種テープの経費、書籍等の購入費、その他の経費 (注) @謝金、日当、旅費、交通費、宿泊費、アルバイト料等については、申請団体の規程に従って ください。 A旅費とは、国内の片道100qを超える出張(視察等)に伴う交通費、宿泊費、雑費です。 B交通費とは、国内の片道100q以内の移動に伴う交通費、宿泊費、雑費です。 C機器・備品とは、1点5万円以上の機器・備品です。 D消耗品とは、文具用品、消耗品費及び 1 点 5 万円未満の機器・備品です。 ・助成対象団体としての経常的な視察や定例会合への出張は、助成金の性格上認められないので、計上しないで下さい。 ・助成対象団体の役・職員に対する人件費、日当、謝金、及び助成対象団体の日常的な一般 管理費は、助成金の性格上認められないので、計上しないで下さい。