2020.2.21  はつかいち福祉ねっと通信 No.46 発行 はつかいち福祉ねっと事務局(廿日市市障がい福祉相談センターきらりあ) 連絡先 TEL(0829)20-0224/FAX(0829)20-0225/E-mail fukushi-soudancenter@h-kiraria.net ホームページ http://h-kiraria.net/wordpress/ 「ねっと通信」の個人宛メール配信希望者、募集中! はつかいち福祉ねっと活動報告 訪問介護事業所連絡会  11月14日(木)、ヘルパーの健康管理を目的とした「腰痛予防研修」を開催しました。当日は9事業所から43名のヘルパーさんの参加がありました。講師には広島西地域リハビリテーション広域支援センター理学療法士の熊川圭一さんをお招きし、腰痛の種類やその要因、予防方法等についてわかりやすくお話をいただきました。  講義の中では、自分の姿勢をチェックし、姿勢別に日常生活で取り入れると良い体操について紹介がありました。姿勢については、大きくタイプを分けると、胸が張って胸郭が開いており、腰の反りが強い「ペンギン型」と、頭が前に出ており背中が丸く、肩甲骨が背骨から離れている「ゴリラ型」があるとの話があり、ヘルパーさんがペアになりお互いの姿勢をチェックしたあとに、体操の練習を行いました。  講師の熊川さん他、センターから2人の理学療法士が来られていたので、個別に日頃の姿勢について相談したり、体操のコツについて確認したりしながら実践的に学ぶことができました。  受講されたヘルパーさんからは、「よく理解できた」「大変ためになった」「職場に生かそうと思った」等の多くの感想をいただきました。  来年度も研修企画を予定しているので、ぜひ多くのヘルパーのみなさんに参加いただけたらと思っています。   部会代表者会議  11月21日(木)、2月6日(木)に開催し、全体会に関する協議や各部会・ワーキングの近況報告等を行いました。また、廿日市市スポーツ推進計画のアクションプラン作成にあたり、各障がい別会議で集約した意見等を共有しました(生涯学習課の職員さん出席)。  年4回の会議ですが、他部会・ワーキングの取組にも関心が高まり、横のつながりを広げる機会になっています。 障がい別会議 身体障がい部会  11月8日(金)、新設されたTOTO宮島おもてなしトイレ等のまち点検を行いました。当日は、市の担当課(観光課・営繕課)の職員さんに説明を頂きながら一つひとつ確認ができました。  最初に、今後改修が決定している厳島神社付近の御笠浜トイレ、大願寺トイレを見学した後、TOTO宮島おもてなしトイレの点検をしました。参加者みなさんからいただいた意見・感想については、部会でまとめ、市の担当課にお伝えする予定です。 精神障がい部会  廿日市市では、令和2年4月から可燃ごみが有料となることから、市の出前講座を活用して、ゴミの出し方などについて部会で学習会を行いました。当日は、事業所の利用者・職員合わせて60人の参加があり、市の循環型社会推進課の職員さんから、ゴミの有料化やゴミの分別、リサイクル、ゴミの減量方法などについてお話いただきました。廿日市市でゴミの処理に係る費用は年間約16.8億円(平成29年度)だそうです。また、燃やせるゴミのうち、分別すれば再生可能なゴミや手付かず食品、食べ残しなどが、約2割もあるそうです。もったいないですね。質問コーナーでは、「ゴミ出しの時間は決められているの?」(→基本的には7時30分までです)、「有料指定袋の値段はどこで買っても同じですか?」(→値段は一緒です。内税です。)、「有料指定袋の種類は?」(→45?、30?、20?、10?があります)など質問がありました。  部会では、また障がいのある人が参加できるような学習会などを企画していきたいと思います。 課題別会議 手話言語&コミュニケーション条例プロジェクト  12月から3月の期間で全6回、「津田小学校 放課後子ども教室」で1年生から6年生の約25人を対象とした手話教室を実施しています。放課後の時間ということもあり、遊び(ジェスチャーゲーム、ぜんざい作り、5億円ゲーム等)を取り入れながら手話を学ぶ工夫をしています。回数を重ねるごとに、身振りや手振りも取り入れながら徐々にコミュニケーションができるようになってきています。 特別支援学校進路ワーキング  12月3日(火)に今年度3回目のワーキングを開催し、廿日市特別支援学校高等部3年生の進路指導の状況について共有しました。また、卒業後の進路先(一般就労、福祉就労等)へのスムーズな移行のために開催される移行支援会議の予定確認も行いました。  次のライフステージに進む生徒への切れ目のない支援が行えるよう、引き続き関係機関で連携を図っていきたいと考えています。 発達支援部会  1月31日(金)に部会を開催し、医療的ケア児(者)部会、福祉と教育の連携等について協議しました。福祉と教育の連携については、これまでの部会でも協議してきましたが、学校の先生と放課後等デイサービスなどの事業所職員では会議の日程調整が難しい場合が多いため(学校は放課後、放課後等デイサービスは放課後以外の時間が都合が良いなど)、改めて実現可能な連携方法を検討しました。その他乳幼児健診等で配布しているポジティブライフガイドの改訂についても協議し、来年度に向けて一部内容を変更(追加)することとなりました。 医療的ケア児(者)部会  12月9日(月)に、第1回医療的ケア児(者)部会関係者会議を開催しました。  はつかいち福祉ねっと発達支援部会の構成団体、医療的ケア児圏域ブロック会議の構成団体、廿日市特別支援学校、医療機関・地域の訪問看護ステーション、医療的ケア児等コーディネーターに参加をいただきました。部会の立ち上げの経緯や廿日市市における今後の部会や相談支援の体制について、また圏域ブロック会議や医療的ケア児等コーディネーター養成研修についての報告を行い、最後に各関係機関での現状と課題について情報共有を行いました。関係機関のみなさんからは「今後、横の連携をとれる機会ができてよかった」などのお声をいただきました。  次回は来年度前半の会議開催を予定しています。 精神障がい者に対応した地域包括ケアワーキング  12月23日(月)に広島県西部保健所が主催する「広島西圏域精神障害者地域生活支援推進協議会」(以下、協議会)がありました。この協議会は、精神障がいのある人が地域の一員として安心して自分らしい暮らしをすることができるよう「精神障がい者にも対応した地域包括ケアシステム」の構築について協議することを目的としています。  部会では、協議会で提案された「地域包括ケアの実現に向けた状況整理票」の「医療」「障がい福祉・介護」「住まい」「社会参加(就労)」「地域の助け合い・教育(普及啓発)」の項目について、廿日市市の現状や課題、ストレングスなどをグループワークで話し合いました。その時に出された意見を基に今後の取組について検討していきたいと考えています。 余暇活動支援ワーキング  2月8日(土)の第6回カローリング交流会は、今年度もグローバルリゾート総合スポーツセンターサンチェリーメインアリーナを会場に開催しました。参加した28チーム約90人の選手は、「ナイスショット」「あー少しはずれた」「よっしゃー」など一喜一憂しながら熱戦を繰り広げました。優勝チームには手づくりの金メダルが授与され、一足早くオリンピックの雰囲気を味わうことができました。「楽しかった。」「来年は優勝したい。」「また参加したい。」などの感想がありました。協賛いただいた(株)やまだ屋さん、サントリービバレッジサービス(株)さんには心よりの感謝を申し上げたいと思います。 防災プロジェクト  プロジェクトでは、新たな取組として、障がいのある人や事業所の実態把握(レッドゾーンにお住いの障がいのある人の個別訪問、日中活動系事業所アンケート)を行いました。そして、これらの結果を基に障がいのある人たちの避難支援に関する協議を行うため、日中活動系事業所のみなさんを対象に「災害時における障がいのある人の避難支援に関する会議(1月17日(金))」を開催しました。参加者(11法人12人)からは、それぞれの備蓄や避難支援体制等の現状と課題について報告してもらい、その後、「台風や風水害等の予報が出された場合の閉所判断」、「被災し、事業所が使えなくなってしまった場合の課題」等について意見交換を行いました。  今後、市内事業所間での連携のあり方等について検討を進めていく予定です。 「災害時における障害のある人の避難支援に関する会議」流れ ◆防災プロジェクト取組経過 ◆災害時の避難支援に関する情報共有 危機管理課 災害に関する基礎知識 福祉総務課 避難行動要支援者避難支援制度 福祉避難所 障害福祉課 レッドゾーンにお住いの障がいのある方の個別訪問 社会福祉協議会 被災者生活サポートボラネット きらりあ 相談支援部会、地域生活支援システム ◆情報交換 地域生活支援システムプロジェクト   11月7日(木)に開催した「プロジェクト・参加事業者調整会議 合同会議」(参加者23人)では、廿日市市地域生活支援システム緊急時受入等事業の進捗、課題等を共有しました。  参加者からは、「利用者登録や法人との委託契約の加速化」、「事業所に支払われる委託料の見直し(駆けつけに対する委託料支払)」、「国が示した“地域生活支援拠点等”の目的への立ち返り(緊急時だけでなく、地域で暮らし続けることのできる体制づくり)」等の意見が出されました。  これらを踏まえ、まずは、相談支援部会、防災プロジェクトとの連携のもと、改訂した「緊急時連絡票(兼登録申請書)」利用者登録の加速化に向けた調整(国加算の活用、家族・事業所による連絡票下書き作成)を行っていくこととしています。 相談支援部会  相談支援専門員の資質向上を取組の柱としている相談支援部会では、部会内での研修実施を大切にしています。下半期に実施した研修会は次の通りです。  今後も、相談支援専門員としてのスキルアップのため、地域生活支援システムプロジェクト、防災プロジェクト等との連携を図りながら、継続的に研修を取り入れていきたいと考えています。 ◆「災害支援〜相談支援専門員がどう動けるか 平成30年7月豪雨災害 障害福祉分野における災害後の支援」(10月15日(火)) 講師:柏学園相談支援事業所 相談支援専門員  金丸博一 氏 ※広島県相談支援体制整備アドバイザー派遣 ◆「将来を見据えた放課後・長期休暇の支援について」(12月17日(火)) 講師:廿日市市障がい福祉相談センターきらりあ 相談支援専門員 橘 恵 ◆「障害者就業・生活支援センターと相談支援専門員の連携」(1月21日(火)) 講師:廿日市市障がい福祉相談センターきらりあ 相談支援専門員 松原 健二 権利擁護ワーキング  12月12日(木)に今年度第2回目のワーキングを開催しました。  昨年度同様、障がい別会議のみなさんからいただいた合理的配慮好事例の収集・まとめを行い、その資料について協議をしました。まとめた好事例については、先日2月12日に開催された、廿日市市障がい者差別解消支援地域協議会で、ワーキングの取組として報告をさせていただきました。今後、地域のより多くの方への啓発を進めていくため、この資料を基にパンフレット化していく方向で検討中です。  2月13日(木)、講師に株式会社Bee-Hiveの森木聡人さんをお招きし、権利擁護研修「意思決定支援のきほんのき=vを開催しました。受講者は88名と、多数のみなさんにお越しいただきました。「あきらめないで(支援に)取り組んでいくこと、日常の関わり、声かけが大事であることなど心に残るお話だった」「その人の思いや意思を受けとめられるように、いろんなところにアンテナを持っていなければならないと思った」等の感想をいただいています。来年度もワーキングや福祉ねっとのみなさんからご意見をいただきながら研修を企画していけたらと思います。 “障害者週間”ワーキング  12月7日(土)にゆめタウン廿日市にて“障害者週間”啓発イベントを開催しました。1階の化粧品コーナー前では「アダージョ」「なずな」「あおぞら」「あいあい作業所」「くさのみ作業所」「ピクトハウス」「さくら作業所」の製品販売、手話の体験教室(佐伯地区ろうあ協会廿日市支部)、ロービジョン体験(視覚障害者の会「椿会」)を行い、2階の市民ホールでは事業所紹介のパネル展示、製品や作品の展示、ヘルプマークの紹介、あいサポート運動DVD上映、喫茶コーナー(コーヒーショップあんず)を行いました。  来場された方からは「展示してある絵画が素晴らしかった。」「パンフレットを見て事業所に行ってみたくなりました。」「普段、触れる機会の少ない事業所の活動を知ることができて良かったです。」などの感想をもらっています。  毎年この取組は、ボランティア(バルーンアートなど)のみなさんの協力や、カルビー(株)さんからの協賛をいただくことで継続できています。誠にありがとうございます。 “発達障害啓発週間”ワーキング  12月9日(月)、2月3日(月)にワーキングを開催し、令和2年度の“発達障害啓発週間”イベントの準備を進めています。  また、発達障がい啓発のシンボルキャラクター・ロゴ(マーク)を募集し、ワーキングにて選考した結果、Tシャツ用に2作品(キャラクターとロゴ)、ポスター・チラシ用に3作品(キャラクター)を採用させていただきました。応募していただいたみなさま、ありがとうございました。 「“発達障害啓発週間”イベント」のご案内 令和2年4月1日(水)〜4月13日(月)に「“発達障害啓発週間”イベント」を開催予定です。 <内容>※変更の可能性あり ●4月1日(水)〜13日(月) ライト it up ブルー広島 in 廿日市市 <開催場所>新宮中央公園(廿日市郵便局の向かい) ●4月8日(水)〜13日(月) 「はつかいち I (あい)アート展 〜“発達障害啓発週間”作品展〜」 <開催場所>はつかいち美術ギャラリー、市民ホール(はつかいち市民図書館前) 山崎本社 みんなのあいプラザ ※はつかいち美術ギャラリーと市民ホールは、4月12日(日)まで 〜障がい別会議リレーずいそう〜 No.12 今回の障がい別会議リレーずいそうは、知的障がい部会に所属されている、金川さん(あうるワークスペース)に寄稿いただきました。  掲載について、ご本人、ご家族のご了承をいただいています    はじめまして、金川です。あうるワークスペースの生活介護・就労継続支援B型の多機能型事業所の管理者をしております。あうるワークスペースは平成30年4月に開所しましたが、当時から来所されている今年成人式を迎えられた女性のことを紹介させていただきたいと思います。彼女はみんなから「ゆうちゃん」と言われています。彼女は、風が吹くと飛ばされるのではないかと思うぐらいきゃしゃな体格ですが、自分の気持ちは強風が吹いても揺らがない性格です。明るい性格で誰とでも仲良くなれる長所を持ちながらも、干渉されるのは苦手でマイペースな所もありますが、ワークスペースではそのキャラが活かされ、洗車のタイヤ洗浄は誰にも任すことなく時間をかけても最後まできれいに仕上げます。クラフト作業も手先の器用さもあり楽しく行っています。昼食時は職員の手伝いを率先して行い、他の利用者さんにも声かけをしています。  そんな彼女ですが学生時代は不登校で引きこもり状態でした。夜遅くまで起きていて朝が起きられないなどの不規則な生活、学校に遅刻する、食事も偏りがち、それを注意されると精神的にも不安定な状態となり、ますます外出が難しい状況でした。3年生の時は学校の出席日数も月に1、2日程度でした。体調不良をべそをかきながら訴えるため、ご家族はそのまま様子を見ることしかできませんでした。卒業後の進路を大変心配しておられ、担任の先生や進路担当の先生とも相談をしながら、4月から開所するあうるワークスペースを紹介され進路を決定する運びとなりました。  4月2日のワークスペース来所初日、遅れないだろうか、泣いてないだろうかと職員の方が不安でした。でも、そんな不安、心配は私たちの取り越し苦労でした。(^0^)/笑顔で手をふりながら車に駆け寄ってきました。卒業前の2月の時点では、「無理せずに体も気持ちも楽な時にワークスペースにおいで」と助言していたのが嘘のようでした。彼女は理由なく休むことなくがんばって来所されています。これには、みんな驚きと感動です。多分彼女の中では「学校を卒業したのだから、もう大人の仲間入り。子どもじゃないんだから休んじゃいけん。」という大人としての自覚と家族に心配をかけられないという思いがあるみたいです。  彼女の天性の性格なのでしょうか、不思議にその場の雰囲気に溶け込むのが得意です。そのうえ人の陰口は決して言わないことも人から好かれる要因かもしれません。2年前までは、不得意なことなど苦難に直面すると泣いて訴えたり、物に当たってしまうこともありましたが、今は我慢できることもかなり増えてきて気持ちの切り替えもスムーズにできます。それを認めてもらい褒めてもらうことは少し照れもあるみたいですが、そこが「ゆうちゃん」らしいです。(^o^)彼女のこれからの成長がとても楽しみです。   〜事業所リレーずいそう〜 No.27 友和の里です  「にじのえき」丸山さんからバトンを受け取った、「友和の里」の須藤です。  「ともにまなび ともに成長し ともにしあわせに」という理念のもと、利用される皆さんが安心・安全に日中活動や生活ができるようサービスの提供を実施しています。  友和の里は、知的障害児(者)をもつ家族の皆さんや学校関係者の方々などが、子ども達の将来を不安に思い、養護学校(現特別支援学校)などの卒業後に「安心して過ごせる生活の場を創ろう」との思いからできた事業所です。  昭和57年4月に定員20名の通所事業所を開設しました。そこから定員を増やし、現在は50名となりました。また、親亡き後も「安心して暮らせる生活の場所を」との思いを受け、平成9年4月に入所施設を開設しました(これに併せ短期入所併設)。その後、平成25年7月に相談支援事業所開設、「施設から地域生活へ」との思いから平成30年4月にグループホームを開設しました。  友和の里は長い年月をかけ利用者や家族の様々な思いを形にし、地域の皆さんに助けられながら育ってきました。  ここ数年は、地域行事への積極的な参加や友和の里まつりをはじめとする行事なども地域の皆さんや近隣の事業所の皆さんにお手伝いいただいたり、ステージに参加していただいたり・・・と地域の方と関わる機会もずいぶん増えています。  これからも79通り(友和の里の利用者さん分)の喜怒哀楽に寄り添った支援を行っていきます。 お気軽にお越しください 〒738-0203  廿日市市友田218-38 TEL 0829-74-2157 FAX 0829-74-2154 次回の事業所リレーずいそうNo.28は 「多機能事業所 そらまめ」です。