2024年7月5日 はつかいち福祉ねっと通信 No 64 発行 はつかいち福祉ねっと事務局(廿日市市障がい福祉相談センターきらりあ) 連絡先 電話番号(0829)20-0224 FAX(0829)20-0225 E-mail fukushi-soudancenter@h-kiraria.net ホームページ http://h-kiraria.net/wordpress/ 「ねっと通信」の個人宛メール配信希望者、募集中 令和5年度 はつかいち福祉ねっとの取組報告 全体会 新型コロナウイルス感染症が5類に移行されましたが、令和5年度の全体会は引き続き感染対策を行い、山崎本社みんなのあいプラザ多目的ホールとオンラインで開催しました。 7月の全体会では、令和4年度の取組と令和5年度の取組計画について、各部会代表者から報告しました。一年間の活動を発表することで、各部会・ワーキングの取組を知ることができ、また、福祉ねっとのメンバーではない方へ活動を知ってもらう良い機会となりました。 その後、「地域で暮らそう〜災害時における障がいのある方への支援について〜」(講師 倉敷地域基幹相談支援センター施設長 永田拓さん)というテーマで研修を行いました。ご自身が体験された平成30年7月豪雨災害時の支援をもとに話され、参加者より「とても胸が締め付けられるお話だった。備えることの必要性を改めて考えるきっかけとなった」など感想がありました。いつ起こるか分からない災害を自分事として考える機会となりました。 2月の全体会は、毎年行っているピックアップ部会の報告を当事者発表会に変更し「当事者からのメッセージ“私たち日々こんな生活をしています」と題して、障がいのある方がどんな生活をしているのかを障がい別会議(身体障がい部会、知的障がい部会、精神障がい部会)の当事者の方より発表しました。障がい別会議の発表者は、全体会に向けて「自分たちの障がいや生活を、まずは知ってもらうこと」を基本に、発表内容や伝える方法を検討し、リハーサルを行なって準備しました。 参加者からは「障がいのある方がどういう思いをされてきたか、どう乗り越えてこられたか、どんな工夫をすればいいのか考えることのできる時間だった」「ご家族がどのような思いでやってこられたか知ることができて良かった」「親同士など色々な人とつながることで、不安や心配が軽くなると思った」「悩みを打ち明けられる人が身近にいることの大切さがよく理解できた」「精神疾患や高次脳機能障害は誰にでも起こりうることで、当事者の方が地域に発信していくことで優しくなれるという話には大変共感した」などの感想や、「引き続き定期的に当事者の話を聞く場を設けてほしい」との意見がありました。 令和6年度に入り、部会代表者会議で意見を聞きながら計画を立てています。 部会代表者会議 専門部会(障がい別会議、課題別会議)の代表者を構成員とし、はつかいち福祉ねっとの取組全般に関する情報共有や必要事項の協議を行いました。令和5年度は年4回の会議(5月18日、6月15日、11月16日、1月25日)を開催しました。各部会の取組状況を共有しながら、全体会等の福祉ねっとの取組全般に関わる内容や、部会、ワーキングの枠を超えた共催企画等について協議しました。 計画推進会議 年2回の会議では「第3次廿日市市障がい者計画、第6期廿日市市障がい福祉計画、第2期廿日市市障がい児福祉計画」に関する市の進捗状況や意見交換、「第4次廿日市市障がい者計画、第7期廿日市市障がい福祉計画、第3期廿日市市障がい児福祉計画」策定(次ページ表参照)に向けたスケジュール確認や地域課題の共有等を行いました。 「第4次廿日市市障がい者計画」については、10年ぶり(現計画が1年延長)の策定となるため、各障がい別会議等で現状に即した内容となるよう、地域課題の整理を行いました。 なかなか解決に至っていない地域課題に加え、新たな地域課題が蓄積されている現状がありますが、この計画推進会議において、福祉ねっとの各障がい別会議・課題別会議のみんなで地域課題やそれぞれの取組状況等を共有することで、様々な障がいのある人たちや各団体・事業所の相互理解につながっています。 そして、障がいのある人たち一人ひとりが地域で安心して暮らすために必要なことについて改めて考え、当事者(団体)や障がい福祉サービス事業所、行政等、それぞれの立場での取組や協働での取組へのステップとしています。 策定年度 令和5年度  計画名 第7期廿日市市障がい福祉計画、第3期廿日市市障がい児福祉計画 策定年度 令和6年度 計画名 第4次廿日市市障がい者計画 障がい別会議 身体障がい部会 令和5年度のまち点検は、「大野ハートバス乗車体験」と「まるくる大野」を点検しました。「おおのハートバスの乗車体験」では、「広電阿品駅」から「まるくる大野」まで乗車しました。広電阿品駅バス停では、さくらバスとおおのハートバスのバス停が併設されており、行先によってどこに並べばいいか分からないという場面で、市民の方から教えていただき乗車することができました。バス停は狭く、車椅子の方が待機する場所に困ること等の意見が出ました。 「まるくる大野」では、ガラス張りで明るく、休憩箇所も多くあり、ゆっくり過ごすことのできる施設でした。令和3年度に部会で図面チェックをしていたこともあり、その時に上がった意見をもとに点検しました。障がいのある方は一般の方に比べ情報が入りにくいということがあるため、緊急時の情報の発信に工夫が必要です。そのことを施設の管理者や市担当課へお知らせすることが、より安心できる街づくりにつながると信じて、部会メンバーは毎年まち点検を行っています。点検により出された意見を今後の計画の参考として市担当課へ報告しました。 定例会では、第7期廿日市市障がい福祉計画、第3期廿日市市障がい児福祉計画の策定年であったため、時間を多くとって、過去に出された課題が今の課題に即しているか、課題が解決されたものはないか、新たな課題があるか等、福祉ねっと以外の動きなどと合わせて確認作業を行いました。 令和5年度から市スポーツ推進課の取組で「障がい者スポーツ みんなのスポーツ体験会」が始まり、障がい者スポーツにはどんなスポーツがあるか学び、体験をしました。この市スポーツ推進課の取組は令和6年度も継続することが決定し、障がい者スポーツの啓発推進に取り組まれているため、これまで福祉ねっとで取り組んできた障がい者スポーツの体験や啓発は一定の役目を終えたとメンバーで話し合いしました。 あいプラザの避難訓練への参加は、希望者が参加し、障がいのある方の避難について意見を出しました。 障害者週間ワーキングのイベントでは、視覚障がい者の会「椿会」より啓発ポスターを掲示しました。 知的障がい部会 家族団体グループと事業所グループに分かれた情報交換では、福祉サービスの利用状況や事業所での取組を共有しながら互いのことを知りあうことができました。 また、以前から上がっていた「福祉サービスを利用したくても利用ができない状況がある」という声から、知的障がい部会構成団体の方を対象に『サービス利用に関するアンケート』調査をしました。多くの方から回答をいただき、人材不足や事業所不足により、サービスを受けたくても受けられない切実な思いや今後の不安など、たくさんの意見がありました。内容を部会で共有し、今後の部会の取組や、毎年実施している市の障がい者計画、障がい福祉計画、障がい児福祉計画のPDCA サイクルによる見直し、次期計画策定の参考にしていきます。 防災に関する取組として、毎年参加しているあいプラザ消防訓練に4事業所の利用者、職員合わせて41名が参加し、火災時の避難や水消火器の体験を行い防災への意識を高めることができました。 精神障がい部会 令和5年度も月に1回定例会を開催しました。計画策定に向け地域課題についての意見交換を主とした協議を行いました。 11月10日(金曜日)、精神障がい部会の交流企画を行いました。令和元年度に企画を行って以降、新型コロナウイルスの拡大等により自粛が続いていましたが、4年ぶりに部会メンバーからの希望もあり開催しました。企画については実行委員となっている事業所で打ち合わせをし役割分担を決めました。蜂が峯公園でのレクを予定していましたが、雨天となり、急遽場所を浅原市民センターに変更し、62名でレクリエーションを行いました。午前は事業所紹介を行った後、丸罰ゲームを楽しみました。館内でお弁当を食べ、午後からはペットボトルリレーやロープリレーで盛り上がりました。 課題別会議 わかりやすい情報発信プロジェクト 相談窓口や啓発イベント等での配布を進めている「福祉サービスガイドブック」は、障がいのある人やその家族、各支援機関等への配布を進めました。「福祉サービスガイドブック」を見て初めて相談窓口での相談につながったという方もいらっしゃり、「相談に行く前に見ることで利用できそうな福祉サービス等の見通しをもつことができ、相談しやすくなる」「今すぐに福祉サービス等の利用が必要ない場合でも将来的なこと等を考えることに役立つ」等の効果を感じることができました。 また、これまでホームページやメールも活用し、様々な情報の発信を継続して行ってきましたが、インターネットやSNS等、情報収集方法の選択肢が増えている中「幅広い年代や障がい等、様々なニーズに対応した情報発信を行うにはどうすれば良いか」「インターネット等で情報が入るようになり、わかりやすい情報発信プロジェクトでの取組に対するニーズがどのぐらいあるのか」ということを検討しました。 そして、障がいのある人等の情報収集方法に関する実態把握を行い、今後の取組の見直しを行うこととしました(「第4次廿日市市障がい者計画、第7期廿日市市障がい福祉計画、第3期廿日市市障がい児福祉計画」のアンケート調査の結果等を参考にしました)。 わかりやすい情報発信プロジェクトは令和5年度で終了し、既存の取組の内容は以下のように取り組みます。 既存の取組(はつかいち福祉ねっと通信発行、福祉サービスガイドブック配布等)は、事務局で継続します。 新たなシステムの活用を検討中です(福祉サービス事業所一覧等)。 地域課題に対する新たな取組が必要となった場合は、その都度、地域課題の内容に応じたワーキングを立ち上げ予定です。 手話言語&コミュニケーション条例プロジェクト 市社会福祉協議会と連携して、地域の学校における福祉学習に取り組みました。2校の小学校で車いす利用の当事者から自身の体験談や、車いす生活での困りごとなどについての話をしてもらいました。 廿日市市新規採用職員研修の障がいがある人の体験談を聞くプログラム「多様なコミュニケーションを学ぶ手話等体験研修」に、プロジェクトのメンバー5名が参画しました。約30名の職員が参加し、障害福祉課からの「手話言語及びコミュニケーション条例」の説明の後、障がいの理解や、市の窓口でどのような配慮があるとよいか等についての講話を行いました。 新たにショッピングモールや病院などの企業を訪問し、手話言語およびコミュニケーション条例の普及活動を行い、JA広島総合病院で学習会を実施することができました。 条例制定から約5年が経過し、この間の活動により条例プロジェクトの役目は一旦終えたと整理させていただきます。令和6年度からの障がいの理解に対する啓発や広報活動については、引き続きはつかいち福祉ねっと事務局を通して障がい別会議や構成団体のみなさんと一緒に継続していく予定です。 福祉就労ワーキング 令和5年度は、5回ほど定例会を行い、事業所間の情報共有を行いながら各種の取組をすすめました。 コロナでの規制が少なくなってきたため、啓発、販売を兼ねた行事に参加することや、事業所でのレク活動も再開するなど、徐々に以前の日常が戻ってきた1年でした。 また、引き続き宮島口はつこいマーケット、ADOA大野での常設販売も行っています。今後はお店と一緒に売上アップに向けて動いていけたらと考えています。 福祉就労ワーキングは、定例会や情報の共有が主な取り組みのため、令和6年度から「福祉就労事業所連絡会」に名称を変更します。また、「障害者週間ワーキング」(障害者週間での啓発展示)についても、福祉就労事業所連絡会に統合します。 特別支援学校進路ワーキング 令和5年度は年3回ワーキングを開催しました。廿日市特別支援学校と関係する事業所、機関での情報共有や進路調整を行う夏休み期間中のワーキングは、毎年多くの通所事業所や相談支援事業所が集まります。コロナ禍で始めたオンラインと会場参加のハイブリッド方式ですが、5類移行後も会場や参加人数の関係によりハイブリッド方式で行っています。3月に開催したワーキングでは、廿日市特別支援学校高等部3年生の進路指導の状況や1、2年生の進路希望等について共有しました。 「特別支援学校卒業生の就労の場が不足している」という課題の解決に向けて協議検討するとともに、各関係機関での情報共有や卒業予定者の進路調整を行うことを目的にスタートしたワーキングでしたが、市内に日中活動系事業所や一般就労も含めた選択肢が増えてきていることから、ワーキングとしての役割は終えました。より生徒一人ひとりに合った進路選択となるよう関係機関での情報共有や、連携を図っていくことを目的とし、令和6年度より「ワーキング」から「連絡会」に名称変更しました。 発達支援部会 毎年改訂している発達障がいのある人の相談窓口リーフレット「ポジティブライフガイド」を乳幼児健診に来られる保護者や保育園、幼稚園、小中学校の保護者等へ約16,000部配布しました。 保護者が「相談したい」と思ったタイミングで相談につながっていただけると良いと考え、配布を継続しています。保護者への情報提供や各関係機関の連携を進めるためのツールとして新たに作成(令和5年度完成)した「ポジティブライフガイド発達障がい支援ハンドブック(こども編)」についても、支援機関や保護者への配布をスタートさせました。このハンドブックは、わが子のことで悩んでおられる保護者等が、先の見通しをもちながらその時々に必要な選択をすることができるよう、対応事例や相談窓口、支援内容等の様々な情報を掲載しています。 年3回定期開催している障がい児支援関係事業所連絡会では、行政報告や学習、グループワークを行いました。グループワークでは「第4次廿日市市障がい者計画、第7期廿日市市障がい福祉計画、第3期廿日市市障がい児福祉計画」策定に係る地域課題等の共有や、事業所職員の資質向上等のための仕組みづくりに関する話し合いを行いました。こども部会が休止となったことを受けて、発達支援部会で開催することとなっていた保護者向け学習会は、社会福祉協議会や障害福祉課主催で発達障がいのある子どもに関する講演会が行われたこともあり、発達支援部会での開催を見送りました。 「発達支援部会」は、障がい別会議の「こども部会」(令和3年度より休止)と課題別会議の「発達支援部会」の機能を統合し、令和6年度より「こども、発達支援部会」に名称変更しています。当面、課題別会議として各関係機関で取組を行います。保護者の参加については「身体障がい部会、知的障がい部会、精神障がい部会」の各障がい別会議に機能を移行させます。また「こども、発達支援部会」主催の学習会等へも参加していただきたいと考えています。 医療的ケア児(者)部会 11月21日(火曜日)に関係者会議を開催しました。 これまでの関係者会議で共有した地域課題等について資料をもとに振り返りを行い、考えられる解決策等について検討しました。  また、令和5年に立ち上がった広島県医療的ケア児支援センターについて、市障害福祉課から紹介がありました。このセンターの機能や活用方法等について「地域の皆さんと共有できるとよい」という関係者からの声を受け、2月28日(水曜日)に、オンライン、現地参加併用でミニ学習会を開催しました。医療的ケア児の保護者のみなさんも参加する初めての学習会で、各関係機関の職員と保護者が同じ情報を共有する機会になりました。 精神障がいにも対応した地域包括ケアシステムワーキング 定期的に、事例を通じて、地域課題について検討を行いました。他職種からの意見や視点を共有しながら、多角的な支援の方向性などの検討を行うことができました。 また、退院後支援計画の学習を行いました。退院後支援計画とは、精神障がいのある人が、主に措置入院から地域生活に戻り、安心して生活を送っていくための支援計画です。退院後支援計画の作成方法や、計画に基づく支援の具体的な内容について学ぶことができ、関係機関のみんなで意見交換を行い、地域での退院後支援のあり方について考える機会となりました。 次期計画策定に向け、「にも包括」に関係する活動指標や見込量確保のための方策についての情報共有も行いました。 精神障がいのある人が地域で安心して自分らしい暮らしを送ることができるよう、引き続き取組や協議を行っていくため、「精神障がいにも対応した地域包括ケアシステムワーキング」は、令和6年度から「精神障がいにも対応した地域包括ケアシステム部会」に名称変更しています。 余暇活動支援ワーキング 障がいのある人の余暇活動に関するニーズ把握(第7期廿日市市障がい福祉計画、第3期廿日市市障がい児福祉計画のアンケート調査を参考)を行うとともに障がいのある人たちが活用できそうな社会資源の情報共有を行いました。 そして、「スポーツ以外の余暇の取組もできると良い」という話も出ましたが、マンパワー等の課題があり、まずは、令和6年度に障がいのある人たちが参加できそうな地域資源の情報を収集し、一覧を作成するということとなりました。 また「余暇活動支援ワーキングとしてできることは何か」「地域の社会資源に障がいのある人が参加するにはどうすれば良いか」「福祉関係者だけではなく、色々な人たちと協働でできることはないか」等、一覧を作成した上で現状や課題等に対する取組の検討を行うこととしています。 「余暇活動支援ワーキング」は、令和6年度の重点的な取組内容に合わせ、「余暇情報一覧作成ワーキング」と名称変更しています。今後、取組の内容に合わせ、流動的に名称変更させていく予定です。 訪問介護事業所連絡会 9月11日(月曜日)、9月25日(月曜日)に、救命講習を開催しました。新型コロナウイルスの影響により、久々の開催となりました。午前と午後枠でそれぞれ約10名のヘルパーが参加し、心肺蘇生の方法やAEDの使用方法等について学びました。「実際にAEDを借りる場合、地域のどのようなところで借りられるか」「年齢別で対応方法がどのように違うのか」等々、久々の講習ということもあり質問がたくさんあがりました。定期的に講習を受けたり、日頃から救命処置の流れを意識しておくことが大切であることを、改めてみんなで学びました。 定例会については、取組内容についての協議、事業所間の情報共有等を目的に、例年通り隔月1回で開催しました。障害福祉課との制度学習会については、令和6年度の報酬改定の時期に合わせて定例会時に勉強会を開催することになりました。 また、権利擁護ワーキングとの共催で、3月7日(木曜日)に虐待防止研修「福祉サービス従事者による虐待の防止に向けて」(講師 まつたに社会福祉士事務所 松谷恵子さん)を開催しました。 防災プロジェクト 令和5年度も、引き続き「土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)在住の障がいのある方で、自力避難が難しい方」の個別避難計画作成に取り組み、相談支援部会にも協力を呼びかけました。また、医療的ケアが必要な重度の障がいのある人で、自力避難が難しい方にも優先的に個別避難計画を作成していくこととし、担当の相談支援専門員など福祉専門職と一緒に、個別訪問して現地確認、現状についてのお話などを伺いました。その他、3月には「あいプラザ消防訓練」への参加のほか、「災害時における障がいのある人の避難支援に関する会議」を開催しました。日中活動系、施設系、居住系事業所のみなさんに参加いただき、市が行っている災害時の避難支援に関する情報共有や、各事業所での取組状況について意見交換を行いました。 令和4年度から最優先課題としていた「個別避難計画の作成」に重点的に取り組むことを目的に、令和6年度から2年間限定で「個別避難計画作成プロジェクト」に名称変更することとしました。 地域生活支援システムプロジェクト 緊急時のシステム(廿日市市地域生活支援システム緊急時受入等事業)の一定の整理ができたことから、新編成でのプロジェクトをスタートさせました。 プロジェクトメンバーで今後の取組の方向性についての確認・協議を行った上で、令和4年度中にメンバー募集を行った3つのワーキング「緊急登録すすめますワーキング」「福祉の魅力伝えますワーキング」「あなたのねがいききますワーキング」の取組を進めました。スモールステップで着実に取組を進めていくため、各ワーキングとも2年以内に達成できそうな目標を定め、計画的に取組を進めていくこととしています。 障がいのある人が、地域で安心して暮らし続けることができる仕組みづくりを目指し「緊急登録すすめますワーキング」では改めて対象者の把握のためのアンケート実施、「福祉の魅力伝えますワーキング」ではPRポスター作成に向けた検討、「あなたのねがいききますワーキング」では障がいのある人の願いを聴く会開催に向けたアンケート実施(事業所利用者対象)を行いました。 令和6年度も引き続き、それぞれのワーキングの取組を進めて行くこととしています。 障がい者の重度化、高齢化や「親亡き後」を見据え、様々な課題に対応する取組を実施する必要があることから「地域生活支援システムプロジェクト」は、令和6年度より「地域生活支援システム部会」に名称変更しています。長期目標を達成するための部会と参加事業者調整会議、中長期、短期目標を達成するためのワーキングで構成されます。 相談支援部会 障害福祉サービス等の利用者全員に作成することとなった「サービス等利用計画、障害児支援利用計画の提供体制整備や、相談支援専門員の資質向上を目的とした部会を隔月で開催しています。部会開催に向けて、調整会議では市内の主任相談支援専門員が集まり部会の内容検討を行っています。 令和5年8月の部会では相談支援専門員としての障害児通所支援等について意見交換を行いました。また、12月には障がいのある方の支援に関する協議を行いました。緊急事態に備えて、地域生活支援システムの緊急時受入等事業の登録の必要性や進め方に関する率直な意見を出し合うことができました。そして、すぐに登録が進まなくても障がいのある人やご家族に、『確認する必要のある項目』を共有する機会となりました。 1月には健康福祉総務課より災害時の個別避難計画の説明を受けた後、令和6年度から義務化となる自然災害BCP(事業継続計画)の進捗確認や日頃の業務に関する情報交換を行いました。 令和6年度も、主任相談支援専門員が中心となり、相談支援専門員の質の向上や、研修、学習等に取り組んでいく予定です。 権利擁護ワーキング 3月7日(木曜日)に訪問介護事業所連絡会と共催で虐待防止研修(講師 まつたに社会福祉士事務所 松谷恵子さん)を開催しました。  令和4年度に引き続き、各障がい別会議等で合理的配慮好事例の収集を実施し、新たに報告があった事例14件は、3月25日(月曜日)の廿日市市差別解消支援地域協議会で報告しました。 また、パンフレット「障害者差別解消法 合理的配慮等のポイント」を1月に廿日市市民生委員児童委員協議会に配付し、合理的配慮の民間事業者における義務化(令和6年4月1日から)に向け、廿日市商工会議所に義務化の周知とパンフレットの紹介をホームページやメルマガで実施していただきました。 令和6年度からは「権利擁護プロジェクト」に名称変更し、権利擁護の取組をどのように進めていくか方向性について検討していきます。 障害者週間ワーキング 障害者週間”に合わせ、12月4日(月曜日)から11日(月曜日)の期間、あいプラザのロビーにて、13事業所、団体のパネル展示を行いました。 パネル展示では、各事業所や団体の活動内容、利用者の取組などを紹介しました。就労継続支援B型、生活介護事業所のパネルでは、利用者が制作している製品や、利用者が働く様子、行事やイベントの様子を写真などで紹介しました。 展示期間中は、多くの来場者があり、パネルに熱心に目を通す姿が多く見られました。 参加団体の多くが福祉就労事業所ということや主に情報共有を行っていることから、令和6年度からは「福祉就労事業所連絡会」に名称変更しています。 発達障害啓発週間ワーキング 発達障害啓発イベントとして、自閉症、発達障がい啓発のシンボルカラーであるブルーのライトを使用したライトアップイベント「ライト it up ブルー広島 in 廿日市市」や、当事者の方たちの作品を展示する「第4回 はつかいち カラフル アート展 発達障害啓発週間 作品展」を開催しました。作品は、はつかいち美術ギャラリー、市民ホール、あいプラザ、はつかいち、みやじま情報センターで展示をしました。 展示作品の感想を桜やリンゴの形の付箋に記入し、桜の木とリンゴの木に貼っていく企画を実施しました。作品に番号をつけ、感想を作品番号と一緒に書いてもらうことにより、作者にその感想が伝わるようにしました。作品の製作に取り組んでいる事業所より、「次の作品制作への意欲ややりがいを感じることができ、大変良かった」という意見がありました。 イベントの振り返りでは、「来場者や観光客に障がいのことを伝える良い機会なので、毎年開催することで啓発につながると思う」と意見があり、これからも続けていくことを、ワーキングメンバーで確認しました。令和5年度はワーキングの回数を増やし、みんなで話し合いながら、令和6年度に向けたイベント企画の見直しや改善を図りました。作品の展示場所をみんなで検討することや効率的な障がいについての啓発に意見を出し合い、考えました。 令和6年度 福祉ねっと構成一覧(新旧名称) (変更箇所のみ記載) 障がい別会議  旧 こども部会  新 こども、発達支援部会 課題別会議   旧 わかりやすい情報発信部会(わかりやすい情報発信プロジェクト、手話言語、コミュニケーション条例プロジェクト) 新 修了 旧 就労支援部会 福祉就労ワーキング 新 福祉就労事業所連絡会 旧 就労支援部会 特別支援学校進路ワーキング 新 特別支援学校進路関係機関連絡会 旧 発達支援部会 新 こども、発達支援部会(再掲) 旧 地域生活支援部会 精神障がいにも対応した地域包括ケアワーキング 新 精神障がいにも対応した地域包括ケアシステム部会 旧 地域生活支援部会 余暇活動支援ワーキング 新 余暇情報一覧作成ワーキング 旧 地域生活支援部会 防災プロジェクト 新 個別避難計画作成プロジェクト 旧 地域生活支援部会 地域生活支援システムプロジェクト 新 地域生活支援システム部会 旧 学習、啓発部会 権利擁護ワーキング 新 権利擁護プロジェクト 旧 学習、啓発部会 障害者週間ワーキング 新 福祉就労事業所連絡会(再掲) 名称変更の理由などは、各部会の記事をご参照ください。 障がい別会議リレーずいそうNo.23 今回の障がい別会議リレーずいそうは、身体障がい部会に所属されている、土屋さんに寄稿た寄稿いただきました。 視覚障害者の会「椿会」の土屋です。 昨年から色々な機関からの協力も頂き「椿会」は少しずつ会員が増えてきております。 視覚障害者はほとんどの方が40代50代からの中途障がいですので、視覚障害教育を受けておらず、情報の入手方法や情報源の知識を持っておられません。そのため「椿会」は、懇親の場としてだけでなく情報交換の大切な場ともなっております。音訳ボランティアの方々のご協力やITの進化に伴い、近年音声訳の読書や映画鑑賞など楽しみ方も増えてきております。 色々な障がいに対する個々のバリアフリーは大切ですが、ITの進化に伴い障害の有無にかかわらないユニバーサルデザインの開発も進んできております。今年初めにありました視覚障害者の展示会では「コード化点字ブロック」 「コード化点字ブロック」は、金沢工業大学情報工学科の松井                   くにお教授が中心となり開発されたもので、点字ブロックの突起の周りにつけられた丸と三角をスマートフォンアプリ「Walk&Mobile」で読み取ることで、視覚障害者に必要な周囲の情報を音声で伝えることができるものです。 という物が出品されておりました。まだ実験段階だそうですが、アプリを使えば視覚障害者への周辺情報の提供や室内の説明だけでなく、一般の人への避難誘導とか観光客への案内など、様々な活用実験がされており、コストもずいぶん安いとの話を聞きました。ITは進化していますが、その活用方法の発想は人がしなければとつくづく感じました。 それを踏まえ、椿会の啓発活動として以前から行っています学校での障害者啓発授業や、はつかいち福祉ねっと主催の障害者週間での啓発活動に加え、昨年から県眼科医会でのビデオでの参加や、廿日市市の商工会加入企業や団体への視覚障害者の現状説明と啓発チラシの配布など、活動の範囲を広げています。 個人的には心身の高齢化を遅らせる為に、週1から2日作業所へ通所し、情報収集も兼ねコミュニケーションによる脳の活性化を図ったり、月に1度は視覚障害者サークルの「走ろう会」に参加し体力保持に努めております。 事業所リレーずいそうNo.45 障がい者グループホームEn. バトンタッチ 「りあん」の浅野様よりバトンをいただきました、「グループホームEn.」の田中と申します。 名前の由来 「En.」はたくさんの方との「ご縁」を大切にしたいという想いでつけました。 ご利用者様、ご家族様、相談員、他事業所、ご近所、地域の方との繋がりに感謝です。 これからもたくさんの「En.」が繋がっていくことを楽しみにしています。 施設紹介 2023年6月1日に開所した、日中支援型の障がい者グループホームです。 身体障がい、知的障がい、精神障がい、難病疾患の方が対象です。 1階は入居5名プラス ショートステイ2名、2階は入居6名プラス ショートステイ3名、ご利用できます。 En. 自宅で過ごすような家庭的であたたかい雰囲気、心地良く笑顔あふれる空間作りを大切にしています。           利用者様の個性を理解し、できることが増えていくような支援をしたいと思っています。 料理はすべて手作りです。随時、見学受け付けています。LINEや電話にてお気軽にご連絡ください。 廿日市市地御前1丁目8−18 電話番号 070−1909−7620 メールアドレス grouphome.en39@gmail.jp 次回のリレーずいそうNo.46は 「オムエルヘルパーステーション」です。